ビルケンシュトック誕生の目的は人々の健康に役立てるためのものです。
その歴史が始まってから200年以上になりますが、残念ながら「ビルケンシュトックは疲れる」そんな感想が時折聞こえてきます。
人の身体特徴は十人十色、中にはどうしてもうまく使いこなせない人もいるのは事実です。
しかし、元々身体的特徴に合わないなどと自ら勝手に決めつけて使用をやめてしまっていませんか?
実は適切な使用方法を理解することで、今まで疲れると思っていたビルケンシュトックサンダルが快適なものへと変わります。
以下の内容に当てはまることはないか、ぜひ確認してみてください。
ビルケンシュトックが疲れると感じる主な原因は3つ
自分に合ったサイズとモデルの選び方が適切であるか
靴職人が個々に合わせて作っていたものを広く万人向けに普及させるべく、踵が安定する深い形状のオリジナルフットベッド(インソール)を規格サイズにしました。
そのためジャストフィッティングする人もいれば、微妙に大きい、もしくは小さいといった弊害も生まれることになりました。
この図にあるようにビルケンシュトックのサイズ表記は基本的に下段のヨーロッパサイズになります。
日本で昔から使用されてきたcm(センチメートル)と比較すると、カバーされるサイズ範囲が少々広いことがお分かりでしょう。
そのため、例えばビルケンシュトック以外で通常23.5cmの靴を履いている方の場合、ビルケンシュトックサンダルは36、37、シューズは37、38 が使用可能な範囲に入っています。
またこれに加えてビルケンシュトックには幅の種類もあります。
大きな体の人がシングルサイズのベッドでは窮屈なのと同じように、肉付きのいい幅広(レギュラー)の足の持ち主が気にせず幅狭(ナロー)を履いていてはフットベッドの機能を十分に堪能できません。
まずはフットベッドにしっかり自然にフィットするサイズを選びましょう。
サイズを確認する方法
お持ちのサンダルが適切なサイズか確認してみましょう。
- 立った状態でフットベッドの上に足を乗せます。可能であればベルトを全て外してください。
- つま先をサンダルの縁(ふち)ギリギリまで前進させてみます。
- そのときカカト側のサンダルの縁とカカトに隙間が空いているかみます。
- 親指と小指の付け根の左右の幅がフットベッドの幅の中に無理なく収まっているかみます。
以上のテスト結果は次のように分かれると思います。
- はみ出している、隙間が全くない、もしくは5mm以下
- 隙間が5mm〜20mm未満
- 隙間が20mm以上
- フットベッドの横から足がはみ出している、もしくは縁に乗っかっている
適切なのは2番で幅も無理なく収まっているものになります。
よく見かけるのは1番よりもさらにビチビチに小さいサンダルを履いている人です。
勝手に足に吸い付いてくるので本人は楽なのかもしれませんが、フットベッドの効果を潰してしまっています。
自分に合ったモデルを選ぶ方法
次にモデルについてです。
【ビルケンシュトックの歴史】でも紹介していますが、ビルケンシュトックで初めて万人向けに発表されたのが【マドリッド】です。
ビルケンシュトックで最もシンプルな構成となるワンストラップモデルで、多くのファンに長い間愛されています。
足をホールドする箇所がフロントのみのため、蹴り出すたびにフットベッドからカカトが離れ、足趾(足指)は地面をつかもうと屈伸を繰り返します。
これら一連の動作はふくらはぎの筋力運動を促し、足や脚部の自然なトレーニングにつながるのです。
そのため慣れていない方が使用すると、まるでエクササイズさせられているような疲れを感じてしまうかもしれません。
このように足を包み込み支えるパーツが少ないことで運動効果を求めることが可能な反面、まずは理想的な歩行を習得するべき方の場合はベルトの面積が多いモデルの使用がおすすめです。
代表的なモデルとして、2本ベルトのアリゾナと3本ベルトのフロリダがあります。
このベーシックなベルトモデルも初期の頃から長い間愛され続けています。
理由は、個々の足の形に合わせやすい調整範囲の広いストラップデザインにあります。
調整の仕方次第でとても快適な履き心地になるためです。
ベルトの調整,フィッティングが適切であるか
サイズも問題なし。
モデルもクラシックなベルトタイプを選んだ。
でも快適さが今ひとつ。
せっかく購入したのにそんな風に感じたりしていませんか?
そんなときはベルトの調整を見直してみましょう。
ビルケンシュトックのオリジナルフットベッドは、足(脚)を適切に安定させられる深いカップ形状に厚く作られています。
そのため足の関節と同じように屈曲することができません。
ベルトを足にぴったりフィットするように締め付けた場合は、フットベッドが無理な状態に曲げられてしまうために十分な機能を果たせなくなります。
足が地面を蹴って離れようとする直前にフットベッドが吸い付いてくるようなベルトの調整がベストです。
静止した状態でいうとベルトと足の隙間に指が2本入るぐらいの余裕になると思います。
素足で砂浜を歩くときに、歩きづらいと感じる方は足の指をうまく使って歩くことが出来ていないと考えられます。
初めはもう少しきつくベルトを締めてみてください。
徐々に慣れてきて本来の足の運動機能が発揮されてきたらゆるく調整してください。
もう少し詳しく知りたい方は、【悩み解決】ビルケンシュトックの正しいサイズを選んで履く をご覧ください。
歩行の仕方、理想的な足の運びが出来ているか
ビルケン歩き。
ちょっと猫背でつま先が外を向いたいわゆるガニ股の歩行。
そんなイメージがあるとかないとか、、、
ビルケンシュトックが理想とする本来の歩行方法
足趾(指)が空を向いた状態でかかとから着地します。
そして足が自然と大地を踏みしめていき、フットベッド先端の指の付け根付近の突起【トゥバー】を指の腹でしっかり掴みながら再び大地を蹴る。
その一連の歩行動作を自然にできるようになれば、綺麗なバランスのとれた姿勢になっていることでしょう。
ビルケンシュトックは歩行の道具です。
自在に操れるように慣れば走ることだって思いのほかできるものです。
最後に
【ビルケンシュトックを履いてみたけどなんだか疲れる】
そんな感想をお持ちの方は、もう一度チェックしてみてください。
ビルケンシュトック サンダルは、崩れてしまった歩行バランスを矯正するように考えられています。
そして足(脚)が本来持っている機能を呼び覚ますための道具です。
使用している過程で疲労が感じられるのは、運動を促されていると思えば、ある意味良い傾向ともいえます。
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