子供靴の役割「知っておきたい成長期の足に与える影響」

子供靴の役割

お子さんの身体はもとより足の健康を考えたら、良い靴を履かせたいと思うのはごく自然のことです。

しかし、足に良い靴ってどういうものだろう?実はわかっているようでよく理解していないのではないでしょうか。

ここでは、足と靴の関係・役割を理解することで、お子さんの健やかな成長をサポートできる知識を身につけます。

つかまり立ち~よちよち歩きへと成長をみせるお子さんへの初めての靴選びを検討中の方。

また、今まさにお子さんが履いている靴が、果たして足に良いのかどうか不安がある方。

ぜひ最後まで目を通して、これからの子育てに役立て頂きたいです。

子供の足の特徴と成長

子供は生まれてから少しずつ手足を動かし、徐々に身体全体も動かすようになります。

そして寝返りが上手になったらハイハイをはじめ、ついにはつかまり立ちからよちよち歩きができるようになります。

もちろん個人差はありますが、いつの間にか広範囲に歩行するようになるのを見るととても嬉しくなるものです。

その成長する過程で実は足のサイズの変化もとても早く、足長は1~3歳ぐらいまでは半年で約1cm、それ以降も半年で約0.5cmのペースで大きくなっていきます。

その為、各年代ごとの子供の足の特徴に合った靴選びが必要になってきますが、その理由を年代別にみていきましょう。

0~1歳

これから元気に歩き始めるための準備期間です。この生後1年間の身体運動の発達のスピードはとても早いです。

ハイハイ、つかまり立ち、つたい歩きなど少しずつ身体を動かすことを覚えていきます。

両手で床を引っ張るように前に進んだり、上半身を持ち上げる動作からおなかや背中の筋力が鍛えられハイハイにつながります。

ハイハイするようになると股関節の可動域も広がり、歩き始めるための準備が整うようになります。

ポイント

元気な子はつかまり立ちから、つたい歩きも早くするようになりますが、保護者は自分でできるようになるまで見守ることも必要です。お子さんの筋力の準備が整う前に無理に立たせたり歩かせようとすることで、身体に大きく負担をかけることになるからです。

こんな靴がおすすめ

一般的に「ファーストシューズ」と言われている、グラグラ不安定な足首を適度にサポートしてくれるハイカットの靴がベスト。

くるぶしまで覆うことでケガの予防にも貢献します。

足の運びがままならないので、靴底も丸く引っ掛かりがないように作られていることもポイントです。

1~2歳

よちよちと一人で歩き始め行動範囲が広くなると、外を一緒にさんぽ歩きしたくなりますよね。

そうなると子供靴が必要になってきますが、歩けるようになったばかりのこの時期は左右の揺れが中心となる歩き方です。

大人のように前後に足を運びかかと着地~つま先で蹴るようなものとは全く異なります。

ベタ~っと足裏全体が地面に付き、膝をあまり曲げないコンパスのような形で歩きます。

こんな靴がおすすめ

まだまだ足首が安定しない時期ですから、理想としてはくるぶしが隠れるモデルで足をサポートしてあげたい。

徐々に歩行距離も増えますので、ファーストシューズよりは動きやすい作りになっています。

2~3歳

この頃になると、かかとから着地するような足の運びになりますが、まだまだしっかりとかかとで身体を受け止めきれません。

徐々に足の回転が速くなり小走りを始める時期でもあります。

これが出来るようになってくるということは、軟骨状で柔らかだった足の骨がしっかりと形成されてきたということです。

しかしまだまだ未熟ですから、地面が土や砂ばかりの昔と違い、固い地面からの衝撃を和らげるクッション性も必要です。

こんな靴がおすすめ

正しい足の運びを覚えて、癖のない軽やかな歩行を覚えたい時期です。

そのためには、靴の底が正しい位置で曲がるように作られた歩きやすい靴を選ぶことが重要です。

靴によっては全体が柔らかすぎたり、ソールが固く小さい筋力ではうまく踏み蹴ることができないものもあります。

子供の足の成長を第一に考え機能性の確認をしっかりして選びたいものです。

また、このころから自分で履く練習も始めると後々手が掛からなくなりますので、面ファスナー(マジックテープ)の脱ぎ履きしやすいタイプで練習してみましょう。

甲をしっかり押さえる習慣も付けば、足の成長にも良いので一石二鳥ですね。

3~7歳

身体を動かす楽しさを知り、走ったり、ジャンプしたりするようになります。

たくさん歩くことにより効率の良い歩き方を自然と身につける時期です。

同時に、横に大きく開いてバランスをとっていた脚が閉じてきます。

それは股関節の発達とともに身体を支えるために大きな役目を果たす「足裏のアーチ」が発達していく大切な時期でもあります。

アーチを発達させるためには、足指をしっかり使った歩き方をすることが重要です。

こんな靴がおすすめ

アーチは健康な足が持つクッション機能です。そのアーチがスムーズに発達するためには適切な運動が必要です。

固い地面からの衝撃を和らげつつ、かかとが正しい角度で着地するように設計されたカウンター(かかとが収まるところ)がその役割を担います。

つまり、甲とかかとをしっかり押さえつつ、足指は自由に動かせるゆとりがしっかりある靴が最適です。

これは単にサイズを大きくすればいいということではなく、ぴったりフィットしているけど指が動かせるということです。

子供の足が靴の中でどのようになっているのか確認しやすい設計の靴もあります。

7~10歳

骨格が成長し大人に近づくにつれ、子供たちには運動能力が定着する時期となります。

より一層激しい運動にも対応できる足の骨格へと変化しますので、できるだけ色々な運動を体験させ、身体能力も高めていきたいところです。

数あるスポーツ体験を通じて楽しさを知ってもらい、将来の可能性を広げてあげましょう。

こんな靴がおすすめ

子供の体重も増えて活発な運動が頻繁に行われる時期なので、耐久性のある靴を選びます。

とくにカウンター(かかとの収まるところ)がしっかりしていないと、足首から上の脚を支えるためのサポートができません。

ねん挫などのけが予防のためにもしっかりした作りのものを選びましょう。

もちろん甲をしっかり押さえられる面ファスナーやひもは必須ですし、指が動かせるスペースも重要です。

子供の足の病気が気になる方へ

子供のころから行われている定期健診の際に指摘されていることが無ければ、過剰に心配することはありません。

しかし、毎日お子さんを目にしている保護者からすると、少々気になることが出てくるのはあって当然です。

足のセルフチェック→子供の足の健康のしおり:日本学校保険協会(pdf)

心配な場合は、安易に自己判断はせずに医師の診断を受けてください。

靴が関係している可能性のある病気とは?

子供の足は大人と違い軟骨で構成されている割合が高く、特に赤ちゃんの時は約70%が軟骨と言われています。

カカトも小さくやわらかで不安定な足なので、成長に合わせた靴選びが重要になってきます。

もし、サイズが合わずフィットしない靴を履き続けると「外反母趾」「内反小趾」「ハンマートゥ」「浮き指」などのトラブルになることもあります。

子供靴トラブル
出典:ミズノ

扁平足(へんぺいそく)はよくないの?

歩き始めたばかりの子どもの足の骨格はまだ不完全で、筋力もないことからみんな扁平足です。

小学校の低学年ぐらいまでは心配しなくて大丈夫です。

たくさん運動して足を使う小学校の高学年にかけて、足底のアーチが形成されていきます。

扁平足チェック

  • 子どもを真っすぐに立たせます(視線は真っすぐ遠くを見て)
  • 足は肩幅ぐらいの幅でリラックス
  • この状態で土踏まずの下に人差し指と中指を入れてみる
  • 第1関節まで入ればOK
  • 高学年になっても指が入らなければ扁平足の可能性あり

ちなみに、扁平足は遺伝するともいわれていますので、近親者の足を確認してみましょう。

遺伝ではなさそうなのに高学年になっても扁平足が続く場合は、運動不足で足を使っていないか、不適切な靴を履いていた影響なども考えられます。

人間の足の構造は衝撃を吸収するためにアーチが作られ、それがたわむようにできています。

扁平足の場合、足が内側にねじれた状態になり、足首から上の脚、その上の身体のバランスが全体的に崩れ、一番荷重を受けやすい末端の足に大きな負担が掛かってきてしまいます。

土踏まずにアーチが無く、たわんで衝撃を吸収することができないことで、バランスが取れた足と比べて運動に対するエネルギー効率が悪くなります。

そのため、持続性が無く疲れやすかったり、過度な運動で痛みが出てきたりすることもあります。

痛みが出ているような場合は、医師の診断をうけたりインソールなどを使った保存療法を検討してみましょう。

まとめ

おしゃれでかわいい靴を履かせたいことと思いますが、今一度健やかに育つことの重要性を考えてみましょう。

  • 成長に合わせた靴を選ばないと足の負担になる
  • 負担が足の疾患に繋がる可能性あり
  • 思わぬ足の病気になる前に、子供の足に良い靴を選ぶ

このように子供靴の役割と成長期の足に与える影響をご理解いただけたことと思います。

次の記事は、「子供靴の選び方-正しいサイズの測り方と良い靴の見分け方」です。