ビルケンシュトックの快適な履き心地を作り出しているのは、なんといってもオリジナルの「フットベッド」です。
でも、ここ最近の製品ラインナップを見ると、「ソフトフットベッド」というものを目にする機会が増えたのをお気付きでしたか?
最近はショッピング サイトでも評判の高いのですが、実際どういうものなのかソフトフットベッドをよくわからないで使用している方もいるようです。
今回は通常のフットベッドと比較して違いなど履き心地を詳しく説明します。
ビルケンシュトック「フットベッド」と「ソフトフットベッド」の違い
簡単に言いますと、クッションが有るか無いかの違いです。
でもそれだけではありませんので、詳しく説明していきます。
ソフトフットベッドの特徴
ビルケンシュトックのフットベッドは数種類の厳選された自然由来の材料をミックスして作られています。
履き心地の第一印象は、凹凸が激しいので足裏の圧迫感が気になるぐらい固くゴツゴツした印象を受けます。
このなんとも言えない違和感が、足に悪いんじゃないのか?と疑念を抱かせ、履くのをやめてしまおうかと悩ませる要因です。
本当は履き方さえ覚えてしまえばとても快適なものになるのですが。
そこで、そのちょっとした不快感が無くだれでも最初から気持ちよく足に馴染んで履けるのが「ソフトフットベッド」のモデルになります。
構造的には、オリジナルフットベッドのライナー(敷き革)の下にクッション材をほぼ全面に貼っています。
- スエードライナー:厳選された厚手の天然皮革で汗をしっかり吸収
- ソフトフォーム:歩くことや立つことを容易にするための何百万もの小さな気泡で構成されているクッション。潰れても常に元の柔らかく完全な形状に戻るソフトフットベッドの心臓部
- ヒールカップ:カカトをしっかり安定させるため深い
- カカトを保護するために高く持ち上げられたヒールエッジ
- ジュート(麻):2のソフトフォーム下全面に貼り柔軟性を高め、ソフトフットベッドの寿命に大きく貢献します。このジュートの層は非常に緻密で多孔質であるため、水分をとてもよく吸収します
- コルクラテックス:ナチュラルコルクとナチュラルラテックス(樹液)をミックスされたフットベッド本体
- ジュート(麻):もう一つの層でサンドイッチして耐久性をさらに高める
- トゥーバー:別名トゥーグリップがつま先の無制限の動きを提供し、足全体の動効果を高めます
ソフトフットベッドは、2番のソフトフォーム(クッション)層の有るものを言い、2番が入っていないものが通常のフットベッドとなります。
ソフトフットベッドの履き心地
通常のフットベッドと履き比べると、足を入れた瞬間に感じられる柔らかさがまるで違います。
エクササイズマットのように、柔らかさの中にもしっかり支えられているような気持ちのいい感触です。
歩いてみるとカカト着地したときに地面からくるゴツゴツした突き上げが軽減されています。
つま先に体重が移動する過程では、土踏まずが砂浜を歩いているようなググッとした圧を全体的に感じます。
これは通常版のような指圧されているように感じられるものより明らかにソフトですし痛みは皆無です。
最後に踏み蹴る動作で使う足指の動き(トゥバーを指で掴むような時)では、通常版の場合には指が擦れてヒリヒリしてしまう方も、ソフトな肌触りとなりトラブルなく安心して使用できます。
ソフトフットベッドはこんな方におすすめ
ソフトフットベッドは柔らかさが心地良いために、誰にでもおすすめしてしまいがちですが、ちょっとまって!
そもそも通常のフットベッドではダメなのでしょうか?
その理由とソフトベッドを使ったほうがいいのはどんな方かを説明します。
- 足裏にクッションがあれば足に良いとは限らない
- クッションが必要な理由
- ソフトフットベッドがおすすめの方
足裏にクッションがあれば良いとは限らない
そもそも通常のフットベッドで事足りるように設計されているはずなのに、足裏を柔らかくする理由はなぜか?
それは、足に疾患がある方への優しいサポートに他なりません。
一番身近な例だと、扁平足、開張足、外反母趾などにより部分的に荷重がかかりやすい足の形の場合です。
足は縦のアーチと横のアーチのバランスを保つことで快適な歩行ができるのです。
しかし、バランスを崩し指の付け根などに集中して荷重がかかりやすくなり、長時間の歩行で痛みが出るなどのトラブルがあります。
クッションはそのトラブルを軽減するための一つの解決策になります。
また、あまり知られていませんが、糖尿病による足の疾患リスクです。
血糖値が高い状態が続くと、神経障害によって足の機能低下が起こり足の変形が生じたりします。
そして、神経障害によって痛みが感じにくくなり、ちょっとした擦り傷や靴擦れに気が付かないことが起こりやすくなります。
ついてしまった傷は治りにくくなってしまい、歩くことも制限されてしまうこととなり、足の筋力も落ちてしまうという悪循環となってしまいますので、常に優しく足を包み込んでおく必要があります。
では、特に疾患もなく健康な足なのにソフトフットベッドを使ってはいけないのか?
そんな疑問も生まれますが、基本的には通常のフットベッドを選ぶのがセオリーです。
ウエストがゆったりしたゴムのパンツを履いていると、いつの間にか太ってしまうなんてことがありますよね。
それと似たように至って健康な足を甘やかすのも良くないので、硬めのフットベッドでしっかり鍛えて頂きたいです。
健康な足の持ち主にやわらかクッションは過保護です。
ただし、ビルケンシュトックを履いてみたもののなかなか馴染めず痛みも出てしまうような方は、ソフトフットベッドから始めて足慣らしに使用するというのであればOKです。
使いながら正しい歩き方をマスターしていけば、通常の硬いフットベッドも徐々に使いこなすことができるようになっているはずです。
あとは本当に初めてのビルケンシュトックに不安を感じる方。
正しい使い方をマスターすれば全く問題がないのですが、それでも不安だと言う方の入り口としては最適かもしれませんね。
ソフトフットベッドをおすすめしたい方まとめ
- 足に疾患がありソフトな肌触りが不可欠
- 通常のフットベッドを履いてみたが、痛みを感じてなかなか慣れない
- 初めてのビルケンシュトックで履きこなせるか不安がある
ソフトフットベッドのサイズ感はどうなの?
「実際に購入した方のレビューをチェックすると、ちょっとキツく感じたのでワンサイズ大きいものを買いました」
というのを見かけることがあります。
通常のフットベッドのライナー(敷き革)の下にクッションを一枚挟んでいるために、厚みが増してアッパーが窮屈に感じたのかもしれません。
本人が窮屈に感じたのだからそれで良いのかもしれませんが、安易に自分も同じだと思わないでください。
なぜならサイズ選びの基準は第一に足長だからです。
ちょっとキツく感じたからとサイズを大きくしていては、足の長さとフットベッドの大きさがマッチしないので機能性を十分発揮できなくなります。
また、幅もフットベッドには普通幅(レギュラー)と細幅(ナロー)がありますので、足を乗せてリム(周りの縁)に乗っからないものを選びます。
先ほどの「キツく感じた」というのは受け取り方で意味が変わってきます。
もしアッパー(ベルトなど)がキツかったら緩めればいいですし、それでも窮屈ならサイズ変更ではなく別のモデルを検討してください。
無理しても良いことは何もありませんし、ビルケンシュトックを嫌いになってしまう原因にもなりかねません。
まとめ
今回はソフトフットベッドの特徴や履き心地はどうなのか?
通常のフットベッドとの違いを解説しました。
- ソフトフットベッドはクッションが全面に入っている
- 柔らかい履き心地が足のトラブルに優しくサポートする
- 柔らかければ良いというわけではない
- ビルケンシュトックが初めての方も不安なく使用できる
- サイズ選びはよく考える
これから新しくビルケンシュトックのサンダルを購入する際の参考にしていただければ幸いです。
不明な点があればご質問下さいませ。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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