ビルケンシュトックのモンタナは、シューレースの通し方が独創的で存在感のあるデザイン。
リベットを打ち込んだカカトの折り返しはデザインアクセントだけで無く補強の役割も兼ねています。
1トーンのモデルとフロント・バックで素材・配色を変えた2トーンモデルもラインナップ。
毎シーズンどんなカラーが出るのかワクワクします。
ここではモンタナの特徴とユーザーから依頼されたメンテナンスの記事を症状別に紹介します。
モンタナの特徴的デザイン
履き心地もよく、独創的で存在感のあるデザインがコーデの幅を広げる【モンタナ】
ビルケンシュトックはサンダルだけじゃない!
サンダルの履き心地の良さをそのまま継承し、靴だからといって変な圧迫感がないのでファンが多いです。
このモンタナは独特なシューレースの通し方と、シューズの前後をリベット金具のみでで接続された唯一無二のデザイン。
ビルケンシュトックオリジナルの上質な分厚い一枚革でシンプルに構成されていますが、サポートで重要なポイントであるかかと部分は折り返して補強を加えて、効果的なデザインアクセントとなっています。
ビルケンシュトック モンタナ ソール交換
依頼されるとドキッとするホワイトやベージュの薄色系
これはレディースサイズですが、メンズも合わせて今まで何足も依頼されているわけですが、ホワイト系というのはいつも緊張します。
キレイに出来るか?逆にシミ付けてしまわないだろうか?という不安とかドキドキが止まりません。
受けてしまったからには一生懸命やるしかないですね、各部点検したらフルレストアいたします。
全てバラバラに解体して隅々までチェック。
水が染みてくるとか言ってた原因はココ。
ソールがパックリ割れています。
おまけにフットベッドは腐ってます(涙)
ダメなところだけ掻き出して補修です。
カビが生えてるように見えたライナーも新しく張り替えます。
それと平行してクリーニングやソールの接着準備。
ライナー張ったフットベッドを再び元のように組み直します。
下準備を済ませた底材をしっかり接着します。
ソールが剥がれるトラブルがたまにあるモデルなので念入りにガッチリ。
最後に革全体に栄養を与えてフィニッシュ!
結構キレイになりましたよ!
やっぱモンタナはカワイイですね。
細かいシミの跡が目立つブラウン系モンタナのクリーニング
シミを取るクリーニングとソールの交換
モンタナ2トーンのコンビカラーはイイ感じの組み合わせが多いので、新製品が出るたびに欲しくなってしまいます。
このブラウン系は人気定番色なので、修理に来る数も多いです。
ソールが減ったので修理依頼されたわけですが、このシミ汚れは一番解決したい悩みだと思います。
ちょっとツブツブのシミが目立ちますね。
とりあえず下準備でシミを取りますが、その工程は「自分で簡単に出来る【ビルケンを洗う方法】わかりやすく解説」の中で詳しく解説しています。
右側のアッパーのシミは結構取れてるでしょ?
左も同じようにやったら新しいソールをくっ付けて全体にタップリ保湿栄養を与え、クタクタになった紐も新しくしたら完成です。
▽▽▽この交換した紐はこちらです▽▽▽
モンタナの紐(ひも)交換はシャノン用を使うと最高
パッと見た感じキレイなのですが、ソールがここまで減ってはかわいそうですよ。
もうちょっと早く出しましょうね〜
ここまでくると全部ばらして直すしかないです。
まあ逆にこうすれば思い切り洗う(シャンプー)ことができるのでありがたい?
ライナーもこれだけ汗を吸っていると、べろ~んって簡単に剥がすことができます。
ふかふかモフモフ新品のライナーを張りなおします。
クリーニングしたアッパーを接着して戻しますが、もちろんカカトの切れてしまったところも補修済みでございます。
ソール張ったら完成。。。
最後に保湿したり撥水加工したり色々やってからホントの完成ですね。
気付きましたか?ヒモの色最初と違うくなってるでしょ。
ちょっと変えただけでずいぶん印象違うと思いますがいかがでしょう?
ちなみに TATAMI シャノン用の紐が最高にマッチします。
モンタナ用との違いは、ほんのちょっとボリュームがあって弾力もあり、結ぶと解け難くなっている点です。
ブラック、ブラウン、ライトブラウンが、TATAMIの取扱店で購入可能です!
モンタナにサンダルのソールをつければ軽くて軽快なスニーカーみたい
オーナーのご要望でサンダル用のソールに変更
まずは普通にバラして汚れを落とすんですが
サンダルソールを貼ることで元のソールのサイドに巻き込んでいる部分のノリの痕が見えてしまうので、気合いを入れてキレイにします。
どうしても線は残ってしまいますが、細かいとこ気にならなければ、履き心地もマイルドになるし、修理もしやすいのでオススメです。
この方法、前からオススメしているんですが、あまり良さに気付いてもらえないんですよね、、、
という記事を書いたのは2009年3月のこと。
その後サンダルソールのモデルとか発売されましたよね。
やっとわかってもらえたのかと思ってます。
最後に
今回はモンタナによくある修理バリエーションを解説いたしました。
知っての通りビルケンシュトック モンタナのソールは一体型の特殊なウレタンソールで出来ています。
カカトも減りにくく耐久性があって優秀なのですが、ちょっとした剥がれに気づかずそのままにして、全部パカっと接着が取れてしまうことも報告されています。
もしそうなっても、自分で接着しようなんて思わないで、プロの修理にお任せした方がいいですよ。
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