ベルトで足の甲を覆う面積が広くフィット感がいいチューリッヒは、メンズ・レディースとも人気のサンダルです。
今回は修理ブログを読んでいただいた方が、「お家で眠っていた昔のビルケンシュトックを復活させて欲しい!」ということで、送っていただいたチューリッヒの復活修理の紹介です。
この旧モデルの珍しいロゴは初めて見たとき偽物?と疑いたくなるようなちょっとコミカルな足型マークをしています。
しかし見慣れてくると、なんだかこれがビルケンシュトックらしさなのかと愛くるしさに変わるから不思議。
こんな珍しいものに出会えるのも修理屋冥利につきるというものでしょうか。
ビルケンシュトック チューリッヒの修理
とても古くボロボロになったチューリッヒを復活させます
勝手にここまで朽ちてしまうことはないでしょうから、この状態のまま履いていたということでしょうか?
でもよくみるとソールはあまり減っていないようです。
そうなると経年劣化ということも考えられますね。
いずれにしても相当サンダルに無理をさせてしまいましたね。
ここまで激しく傷んでしまったら全て分解して新しいパーツと入れ替えなくてはいけません。
ん?あ、え、何この足型マークは??
なんか可愛いけど偽物を疑ってしまいますねえ。
でも紛れもなく本物です。
他の方に依頼してもらったサンダルが入っていた箱で、これと同じくとても古いマークが入ったものを確認済みでしたから。
昔のレギュラー幅(普通幅)のマークだったんですよ。
よくみるとバックルや細かなところが現行のビルケンシュトックとちょっと違ってたりして面白いです。
全て分解して新しいフットベッドに交換
フットベッドは残念ながら使えないので、現行の新しいものに交換です。
ソールを剥がしてベルトを分解します。
このときスエード用のシャンプーなどでクリーニングも行います。
ベルトが乾燥したら保湿とブラッシングを行います。
その後フットベッドとベルトを接着します。
ソールを接着すれば完成ですね。
残念ながら例の旧足型マークとはお別れです。
最後に
この古い足型のマークを見たことがありますか?
もしくは今もまだ持っているとか。
今回のチューリッヒのようにベルトが革のモデルの場合は、メンテナンス次第で長く使用していただけると思います。
もし眠っているビルケンのサンダルをお持ちの方は、レストアしてまた新たに気持ちよく履いてみてはいかがでしょうか。
直るかどうか判断できないものをお持ちの場合は、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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