立ち仕事の足元を支えているボストンを紹介します。
- ボストンを愛用している
- そろそろ修理に出すか検討中
- 履き過ぎて傷みが激しいので捨ててしまおうか修理に出そうか迷っている
- そもそも修理できるのか知りたい
このような方に読んでいただきたい内容です。
ビルケンシュトックのボストンは、お仕事で愛用している方も多くいます。
職種によって履き方も様々で、特殊な傷み具合になることもよくあります。
気持ちよく仕事ができるように美容師さんをサポートしている、縁の下の力持ち「ボストン ライトブラウン」の修理をご紹介します。
ビルケンシュトック ボストン ライトブラウン
【立ち仕事にも使用率高いの?】美容師さんのボストン
とっても履きこんでいる様子のメンズ・ボストン・ライトブラウンです
が、んっ?ソールは・・・なにやら妙な減り方しております。
内側にねじれているし、おやっ!汗染みの付き方にも特徴がありますねぇ・・・
これだけ傷んでいるのにソールがあまり減っていないでしょ?
そうなんです、このオーナー様は距離を歩いていないのです。
歩いていないというよりある一定の動きしかしないと言った方がいいのかな。
足を広げて内側に体重が乗った状態で長い間立っているそのお仕事は・・・
美容師さん、ホントお疲れ様です!
細かくチェックしていきます
まずサイドの接着もほとんど剥がれていますので、全部分解してから細部をチェックです。
おそらく1日中、そして毎日のように使用して汗を吸いまくったフットベッドが、乾くヒマを与えられなかったためにコルクがボロボロの状態になってしまったのでしょう。
凄い湿気を帯びていますので、とりあえず3日間かけて完全乾燥するのを待ちました。
本当ならフットベッド交換が確実だし簡単でいいのですが、かなり修理代が高くなってしまうのでここは補修してみようということになりました。
修理工程
場所によってコルクの種類を使い分けます。
上の写真のように汗染みが気になるからといってライナー革だけ交換しようとしても、剥ぎ取るときにフットベッド全体が粉々になるので今回は我慢です。
正常なアッパーのつま先は固く補強されているので、ボストン特有のコロッと丸い形が作られています。
しかしこのアッパーは汗を吸っていたせいもありフニャフニャ状態だったので専用のりで固めて元の形にします。
本来は次回の修理を考えて、適度な接着にするのですが、オーナーさんの仕事柄、特殊な力がかかるのと、次回はフットベッド交換になるであろうことから、出来るだけ剥がれないように強力に接着してしまいます。
適度にエイジング(経年変化)された感じでカッコいいですね。
デニムジーンズの色落ちを楽しむ派の僕も好みの風合いです。
最後に
今回は美容師さんにも重宝されているボストンの紹介でした。
とりあえず履けるようになりましたが、同じようにお仕事で履き続けるなら3~4足を交互に乾燥させながら履いたほうがいいです。
靴にも汗を発散させるヒマを与えることで長持ちもしますし、なにより形が変わってしまうことで身体に悪影響を与えかねません。
フットベッドの本来の機能性を発揮させるためにも気を付けて頂きたいところです。